情シスの教科書

電子申請と行政手続法編・第5回

自治体の条例と規則を読む

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ひとことで言うと

電子申請の条例は、国の法律の仕組みを、自分の団体の手続に写したものです。条例本体には、電子申請を認める通則が書かれ、具体的な方法は、規則に任される。そういう形の条例があります。

異動してきたら、最初に確かめること

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解説(テキスト版)

はじめに

動画の画面:はじめに(自治体の条例と規則を読む)
動画の画面:はじめに

情シスには、こんな相談が届きます。原課から、この手続も電子申請にしたい、と言われた。何から始めて、誰に何を頼めばいいのか、という相談です。

あるいは、法規担当から、電子申請の条例の案を見てほしい、と言われた。条例に何が書いてあるのか、分からなくて困る、という場面もあります。

今日は最終回です。条例と規則に何が書かれているかを読み、手続を電子申請に加える手順と、それぞれの役割をお話しします。最後に、この編のふり返りもあります。

一言で言うと

動画の画面:一言で言うと(自治体の条例と規則を読む)
動画の画面:一言で言うと

先に、一言でまとめておきます。電子申請の条例は、国の法律の仕組みを、自分の団体の手続に写したものです。

条例本体には、電子申請を認める通則が書かれ、具体的な方法は、規則に任される。そういう形の条例があります。

情シスの仕事は、その条例と規則に合うように、システムの動きを作ることです。

条例には何が書いてあるか

動画の画面:条例には何が書いてあるか(自治体の条例と規則を読む)
動画の画面:条例には何が書いてあるか

条例の中身を、見てみましょう。いくつかの県や市の条例を見ると、国のデジタル行政推進法と、似た並びになっています。

目的と定義があり、申請等を電子でできるという規定があります。続いて、処分の通知、書類の縦覧、書類の作成や保存を、電子でできるという規定が並びます。

申請等の規定の中に、到達の時期、署名や押印の代わり、手数料の納付の方法が入っています。そのあとに、添付書類の省略の規定があります。

ある市の条例には、対面での確認が必要な手続を、適用から外す規定や、電子でできる手続を公表する規定もあります。

規則で決めること

動画の画面:規則で決めること(自治体の条例と規則を読む)
動画の画面:規則で決めること

これらの条文の多くは、細かいところを、規則で定める、としています。署名や押印の代わりになる措置は、規則で定めるもの、と書いてある条例があります。

電子申請に使う、システムの種類を、規則で定める、としている条例もあります。

ですから、条例だけを読んでも、どの手続が、どのシステムで、どの本人確認でできるのかが、分からないことがあります。条例と規則を、セットで読みます。

さらに、要綱や、システムの運用の手引きで、細かい運用を決めている団体もあります。どの文書が、どこまで決めているかを、整理しておくと便利です。

手続を電子申請に加える手順

動画の画面:手続を電子申請に加える手順(自治体の条例と規則を読む)
動画の画面:手続を電子申請に加える手順

では、手続を電子申請に加えるときの手順です。総務省の、自治体の行政手続のオンライン化に係る手順書が、参考になります。

手順書では、まず、推進体制をつくる、と書かれています。情報政策の担当だけでなく、業務に詳しい職員と、協力して進める体制が必要です。

次に、オンライン化する手続を検討します。処理件数や、紙の原本が必要か、添付書類の性質などを見て、向いている手続を選び、優先順位を決める、とされています。

そのあと、関係する規定を検討します。申請様式が規則などで定められているときは、必要に応じて規則などを改正する、とあります。そして、調達、導入、運用へと進みます。

情シス、法規担当、原課の役割

動画の画面:情シス、法規担当、原課の役割(自治体の条例と規則を読む)
動画の画面:情シス、法規担当、原課の役割

この手順の中で、情シスと、法規担当と、原課の役割を、整理してみます。

原課は、手続の中身の持ち主です。根拠になる法令、審査の流れ、添付書類や押印の必要性を、いちばん知っています。電子申請にしたい理由も、原課から出てきます。

法規担当は、条例と規則の担当です。到達の時期や、署名や押印の代わり、障害のときの扱いなど、解釈が分かれうる点は、法規担当に確認します。

情シスは、それをシステムで実現する役目です。到達の日時を記録する、状況の表示を作る、ログを残す、といった動きを、条例と規則に合わせて作り込みます。

ただし、役割分担は、団体によって違います。情報政策の担当や、行政改革の担当が、とりまとめる団体もあります。

現場でよくある誤解

動画の画面:現場でよくある誤解(自治体の条例と規則を読む)
動画の画面:現場でよくある誤解

現場でよくある誤解を、3つ挙げます。

一つ目は、条例を作れば、電子申請ができる、という誤解です。条例は根拠です。規則、様式、システム、運用の見直しも、あわせて必要です。

二つ目は、条例や規則の解釈は、情シスが決めてよい、という誤解です。解釈が分かれうる点は、法規担当に確認します。

三つ目は、ぴったりサービスを使えば、自分の団体のルールは、見直さなくていい、という誤解です。ぴったりサービスは国の仕組みですが、団体の条例、規則、様式は、自分たちで確かめます。

異動してきたら最初に確かめること

動画の画面:異動してきたら最初に確かめること(自治体の条例と規則を読む)
動画の画面:異動してきたら最初に確かめること

では、異動してきたら、まず何を確かめればいいでしょうか。

一つ目は、電子申請の条例と規則を、例規集から探して、条番号と一緒に、一覧にします。到達、署名や押印の代わり、添付書類の省略の条文を、まず控えます。

二つ目は、電子申請の手続の一覧と、それぞれの根拠法令と、担当の原課です。法律にもとづくのか、条例や規則にもとづくのかも、書き添えます。

三つ目は、困ったときに相談する、法規担当と原課の窓口です。顔と名前が分かっていると、いざというときに助かります。

電子申請と行政手続法編のふり返り

動画の画面:電子申請と行政手続法編のふり返り(自治体の条例と規則を読む)
動画の画面:電子申請と行政手続法編のふり返り

これで、電子申請と行政手続法の編は、最後です。ふり返ると、第1回は、オンライン化三法と、デジタル行政推進法でした。条例や規則の手続は、自分の条例で決めます。

第2回は、行政手続法の基本でした。申請が届いたら、遅滞なく審査を始めます。条例や規則にもとづく処分は、行政手続条例によります。

第3回は、電子申請が、いつ届いたことになるか、でした。ファイルに記録された時が到達で、職員が開く前でも、届いている可能性があります。

第4回は、署名や押印の代わりと、添付書類の省略でした。そして今日が、条例と規則を読む回でした。

どの回にも共通するのは、自分の団体の条例と規則を、読んで確かめることです。法律は同じでも、条例と運用は、団体ごとに違います。迷ったら、法規担当と原課と一緒に考えましょう。

お礼

動画の画面:お礼(自治体の条例と規則を読む)
動画の画面:お礼

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最後までご覧いただき、ありがとうございました。

理解度テスト

3問です。答えを選んで、「答え合わせ」を押してください。

問1電子申請の条例と規則の関係について、正しい説明はどれですか。
問2手続を電子申請に加えるときの、情シス・法規担当・原課の役割として、動画での整理はどれですか。
問3「条例を作れば、電子申請ができる」という考えについて、正しい説明はどれですか。

結果は、このブラウザに保存されます。成績ページで「ふっかつのじゅもん」を作ると、別の端末でも続きから使えます。

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