マイナンバー制度編・第1回
マイナンバー制度の経緯
この動画は、順次公開します
ひとことで言うと
2013年に法律ができて、2015年に番号の通知が始まり、2016年に番号の利用とカードの交付が始まりました。
異動してきたら、最初に確かめること
チェックは、このスマートフォンのブラウザに保存されます。
解説(テキスト版)
はじめに

今日から、マイナンバー制度の編です。情シスには、こんな相談が届きます。住民課の職員から、番号の通知やカードの交付が、いつ始まって、いまどうなっているのかを教えてほしい、と頼まれる。
あるいは、新しく来た職員に、マイナンバーを扱う業務システムは、なぜこんなに厳しく分けられているのか、と聞かれる。
どちらも、制度の経緯を知っておくと、答えやすくなります。今日は、番号法の成立から、いままでの流れを、順に見ていきます。
一言で言うと

先に、一言でまとめておきます。2013年に法律ができて、2015年に番号の通知が始まり、2016年に番号の利用とカードの交付が始まりました。
そして制度は、作って終わりではありません。改正を重ねて、使える事務も、カードの使い方も、いまも広がり続けています。
番号法の成立

最初は、法律です。正式な名前は、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律で、2013年5月31日に公布されました。以下、番号法と呼びます。
第1条の目的には、行政運営の効率化と、公正な給付と負担の確保、そして、手続の簡素化による国民の負担の軽減が挙げられています。
第3条の基本理念には、個人番号を使って集めた個人情報が、法令の範囲を超えて使われたり、漏れたりしないよう、管理の適正を確保することも入っています。
3つの分野

番号を使う分野として、基本理念に書かれているのが、社会保障制度、税制、災害対策です。この三つの分野で、導入が始まりました。
政府の資料では、最初の利用の例として、社会保障では失業給付の申請、税では申告書や法定調書への記載、災害対策では被災者台帳の作成が挙げられています。
ただし、番号を使ってよい事務は、法律の別表で、細かく決まっています。自治体は、第9条第2項により、福祉や保健、医療、地方税、防災などの事務で、条例で定めたものにも使えます。
つまり、どの事務で番号を使ってよいかは、法律か条例に書いてあるものに限られます。新しいシステムで番号を使いたいと言われたら、まず、その根拠を原課に確かめます。
通知からカードまで

2015年10月5日に、番号の指定と通知に関する規定が施行されました。市区町村は、住民票のある人に、12桁の番号を指定して、通知カードで知らせました。
2016年1月からは、社会保障、税、災害対策の手続で、番号の利用が始まりました。個人番号カードの交付も、このときに始まっています。
2017年11月13日には、情報連携と、マイナポータルの本格運用が始まりました。役所どうしが情報をやり取りして、住民が出す書類を減らす仕組みです。
この情報連携の仕組みは、ネットワーク編の第6回で、住基ネットと中間サーバーの話として、お話ししました。次回の第2回で、考え方を整理します。
その後の改正

その後も、番号法は何度も改正されています。主なものを四つ挙げます。
一つ目は、2019年5月31日に公布された改正です。通知カードは、2020年5月25日に廃止されました。いまは、新しく番号が付いた人に、個人番号通知書が送られます。
二つ目は、2021年5月19日に公布された、デジタル改革関連法です。同じ年の9月1日に、デジタル庁が発足しました。
三つ目は、2023年6月9日に公布された改正です。2024年5月27日から、カードの海外での継続利用や、暗証番号を入れずにかざして使う利用などが始まりました。
四つ目は、2025年5月23日に公布された改正です。国家資格等に関する44の資格の事務と、そのほか12の事務で、番号が使えるようになりました。
スマートフォンへ

カードの使い方も、変わってきました。2023年5月に、Androidで、2025年6月24日に、iPhoneで、カードの機能をスマートフォンに入れる使い方が始まりました。
そして2026年8月25日には、マイナポータルアプリが、マイナアプリになりました。この三つは、第4回と第5回で詳しくお話しします。
現場でよくある誤解

現場でよくある誤解を、三つ挙げます。
一つ目は、カードを作っていない人には、マイナンバーが付いていない、という誤解です。番号は、住民票のある人に付いています。カードは、申請して作るものです。
二つ目は、個人番号通知書が届けば、本人確認に使える、という誤解です。個人番号通知書は、番号を証明する書類にも、本人確認書類にもなりません。
三つ目は、制度は、2016年に始まって、そのまま変わっていない、という誤解です。改正が続いていて、案内文書が古いままになっていないか、確かめる必要があります。
異動してきたら最初に確かめること

では、異動してきたら、まず何を確かめればいいでしょうか。
一つ目は、自分の団体で、番号を使っている事務の一覧と、その根拠です。法律の別表にある事務なのか、条例で定めた独自の事務なのか。システムごとに確認します。
二つ目は、番号を扱うシステムと端末が、構成図のどこにあるかです。三層の対策では、マイナンバー利用事務系は、ほかの層とは通信しない専用の端末で使います。細かい運用は、団体によって違います。
三つ目は、国やJ-LISから届く、制度改正の連絡を、誰が受け取っているかです。改正のたびに、システムの改修が必要になることがあります。受け口が決まっているかを、確かめます。
理解度テスト
3問です。答えを選んで、「答え合わせ」を押してください。
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