情シスの教科書

オープンデータ編・第3回

標準データセットと、データの形式

6:18YouTubeで見る

ひとことで言うと

全国の自治体が、同じ項目、同じ形式でデータを出せば、使う側は、一度作ったサービスを、全国で使えます。

異動してきたら、最初に確かめること

チェックは、このスマートフォンのブラウザに保存されます。

解説(テキスト版)

はじめに

動画の画面:はじめに(標準データセットと、データの形式)
動画の画面:はじめに

情シスには、こんな相談が届きます。避難場所の一覧をオープンデータにしたいけれど、どんな項目で作ればいいですか、と聞かれる。

あるいは、担当課が作ったエクセルを見ると、セルが結合されていて、見出しが3行あって、そのままでは使えない。

どちらも、データの形を決める話です。第3回は、標準データセットと、データの形式についてお話しします。

一言で言うと

動画の画面:一言で言うと(標準データセットと、データの形式)
動画の画面:一言で言うと

先に、一言でまとめます。全国の自治体が、同じ項目、同じ形式でデータを出せば、使う側は、一度作ったサービスを、全国で使えます。

そのための手本が、国が示している、自治体標準オープンデータセットです。

前回とのつながり

動画の画面:前回とのつながり(標準データセットと、データの形式)
動画の画面:前回とのつながり

前回の事例を、思い出してください。時刻表のデータの形式がそろったことで、地図のアプリが、世界中の交通機関の情報を、扱えるようになりました。

同じことを、自治体のデータでも、やろうとしているのが、標準データセットです。

自治体標準オープンデータセット

動画の画面:自治体標準オープンデータセット(標準データセットと、データの形式)
動画の画面:自治体標準オープンデータセット

自治体標準オープンデータセットは、デジタル庁が示している、自治体が出すデータの手本です。

公共施設、指定緊急避難場所、地域と年齢別の人口、子育て施設、AEDの設置箇所、医療機関、ゴミの分別、投票所など、31のデータが挙げられています。

それぞれに、どんな項目を、どんな順番で、どう書くのかを決めた、定義書と、ひな形が用意されています。

適用は、義務ではなく、推奨です。合わせられるなら、合わせたほうが良い。でも、絶対に合わせなければならない、というものではありません。

合わせると何が良いか

動画の画面:合わせると何が良いか(標準データセットと、データの形式)
動画の画面:合わせると何が良いか

標準に合わせると、何が良いのでしょうか。

使う側から見ると、どの自治体のデータも、同じ読み方で読めます。避難場所のアプリを作った会社は、一つの市のデータで作ったものを、そのまま、ほかの市にも広げられます。

出す側から見ても、項目を一から考えなくて済みます。ひな形に沿って、埋めていけばいいからです。

ただし、合わせるために、毎回手で加工しなければならないなら、本末転倒です。加工の手間がかかって、更新が止まってしまっては、意味がありません。

人が読みやすくなくていい

動画の画面:人が読みやすくなくていい(標準データセットと、データの形式)
動画の画面:人が読みやすくなくていい

次に、データの形の話です。大事なのは、人が見て読みやすい形である必要はない、ということです。

業務システムから出力したCSVを、そのまま出す。これで十分です。見出しを飾ったり、セルを結合したり、合計の行を足したりして、見やすく整える必要はありません。

むしろ、見やすくするための加工は、機械には邪魔になります。それに、加工に手間がかかると、更新が続きません。

システムから出したそのままの形を、毎回同じように出す。項目の意味が分かるように、項目の説明を添えておけば、使う側は困りません。

ファイルの形式

動画の画面:ファイルの形式(標準データセットと、データの形式)
動画の画面:ファイルの形式

ファイルの形式は、CSVが基本です。

CSVは、値をカンマで区切っただけの、文字のファイルです。特定のソフトがなくても読めます。第1回の5つの星で言うと、星3つです。

エクセルのファイルは、エクセルを持っていないと開きにくく、見た目のための工夫が、機械には邪魔になることがあります。

標準に合わせる場合は、文字コードなどの細かい決まりを、定義書で確かめてください。

標準にないデータは

動画の画面:標準にないデータは(標準データセットと、データの形式)
動画の画面:標準にないデータは

では、標準データセットにないデータは、どうすればいいでしょうか。

出してはいけない、ということはありません。システムから出力した形のままでいいので、まずは出します。

ほかの団体が、同じようなデータを出していて、手間をかけずに項目を合わせられるなら、合わせると、使う側は助かります。この話は、第7回でもう一度扱います。

現場でよくある誤解

動画の画面:現場でよくある誤解(標準データセットと、データの形式)
動画の画面:現場でよくある誤解

現場でよくある誤解を、3つ挙げます。

一つ目。標準データセットは、全部出さなければならない、という誤解です。推奨です。自分の団体が持っているものから、順に出していきます。

二つ目。人が見やすく整えたエクセルが、良いデータだ、という誤解です。整える手間は要りません。システムから出したままの形のほうが、機械には読みやすく、更新も続けやすくなります。

三つ目。標準にないデータは、出しても意味がない、という誤解です。出力したままの形で出せば、十分に使われます。

異動してきたら最初に確かめること

動画の画面:異動してきたら最初に確かめること(標準データセットと、データの形式)
動画の画面:異動してきたら最初に確かめること

では、異動してきたら、まず何を確かめればいいでしょうか。

一つ目。標準データセットの31のうち、自分の団体が出しているのは、どれかです。一覧と、定義書を見比べてみてください。

二つ目。標準の項目に、手間をかけずに合わせられるかです。合わせるのに、毎回手で加工が要るなら、無理に合わせなくてかまいません。

三つ目。公開の前に、手で加工している工程がないかです。システムから出したまま、出せないかを考えてみてください。

理解度テスト

3問です。答えを選んで、「答え合わせ」を押してください。

問1自治体標準オープンデータセットの説明として、正しいものはどれですか。
問2オープンデータのファイルの形について、動画で伝えたことはどれですか。
問3標準データセットにないデータの扱いとして、正しいものはどれですか。

結果は、このブラウザに保存されます。成績ページで「ふっかつのじゅもん」を作ると、別の端末でも続きから使えます。

チャプター

オープンデータ編のほかの回

© 合同会社Pons(羽鳥達郎)|自治体情シスの教科書(sysad.pons-llc.com)
研修や勉強会などに、ご自由にお使いください。印刷・配布・スライドへの転載のときは、この著作者の表記を残してください。