情シスの教科書

オープンデータ編・第5回

公開してよいかの判断と、ライセンス

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ひとことで言うと

出す前に、出してよいかを確かめる。出すときに、どう使ってよいかを決めて、書いておく。

異動してきたら、最初に確かめること

チェックは、このスマートフォンのブラウザに保存されます。

解説(テキスト版)

はじめに

動画の画面:はじめに(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:はじめに

情シスには、こんな相談が届きます。この表を、オープンデータにしても大丈夫ですか、と聞かれる。

あるいは、オープンデータを、会社が勝手に商売に使ったら、困りませんか、と心配される。

どちらも、公開の前に決めておくことです。第4回は、出してよいかの判断と、ライセンスについてお話しします。

一言で言うと

動画の画面:一言で言うと(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:一言で言うと

先に、一言でまとめます。出す前に、出してよいかを確かめる。出すときに、どう使ってよいかを決めて、書いておく。

この2つが、オープンデータの、守りと攻めの両方の土台になります。

法律の前提

動画の画面:法律の前提(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:法律の前提

第1回でお話しした、官民データ活用推進基本法を思い出してください。

国と自治体は、オープンデータに取り組む義務があります。ただし、個人や会社の権利や利益、国の安全などを、害さないことが前提でした。

つまり、出してよいものと、出してはいけないものを、分ける必要があります。

出してはいけないもの

動画の画面:出してはいけないもの(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:出してはいけないもの

出してはいけないものは、大きく3つです。

一つ目は、個人情報です。名前や住所はもちろん、組み合わせると、特定の人が分かってしまう情報も含みます。

二つ目は、法令で公開できないとされている情報や、公開すると、安全に関わる情報です。

三つ目は、ほかの人の権利があるものです。ほかの会社が作った地図や、写真、文章などは、役所が持っていても、自由に配れないことがあります。

集計でも個人が分かる

動画の画面:集計でも個人が分かる(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:集計でも個人が分かる

気をつけたいのが、集計したデータです。

たとえば、町内会ごと、年齢ごとの人口の表です。小さな地区で、ある年齢の人が1人しかいなければ、その数字から、誰のことか分かってしまうことがあります。

件数が少ないところは、まとめて表示する、数字を出さない、といった工夫をします。どこまで細かく出すかは、担当課と一緒に決めます。

隠したつもりの事故

動画の画面:隠したつもりの事故(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:隠したつもりの事故

もう一つ、よくある事故があります。隠したつもりで、隠れていないことです。

エクセルの列を非表示にしただけ。別のシートに、元の名簿が残っていた。白い文字にして、見えなくしただけ。どれも、ファイルを開けば、中身が読めてしまいます。

ニュース解説の回で取り上げた、白い文字で隠した個人情報の事例も、同じ仕組みでした。

公開するファイルは、公開する項目だけで、新しく作り直すのが、いちばん確かです。CSVにしておくと、見えない列やシートが、そもそも残りません。

公開前の確認

動画の画面:公開前の確認(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:公開前の確認

公開の前には、確認の手順を決めておきます。

作った人とは別の人が、もう一度、ファイルを開いて確かめます。公開するファイルを、ダウンロードして開き直してみると、見落としに気づけます。

手順を、チェックリストにしておくと、担当が替わっても続けられます。

ライセンス

動画の画面:ライセンス(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:ライセンス

出してよいと決まったら、次は、どう使ってよいかを決めます。これが、ライセンスです。

国は、公共データ利用規約という、ひな形を示しています。2024年に、それまでの政府標準利用規約から、改められたものです。

出典を書けば、商用でも、加工しても、自由に使ってよい、という内容です。国際的によく使われる、クリエイティブ・コモンズの表示というライセンスと、同じ考え方です。

自分の団体で一から考えずに、この規約を使うのが、おすすめです。ホームページの、オープンデータのページに、どの規約で公開しているのかを、書いておきます。

商用でも使ってよい理由

動画の画面:商用でも使ってよい理由(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:商用でも使ってよい理由

会社が、商売に使っても、困らないのでしょうか。

オープンデータの条件の一つが、営利目的でも使えることでした。第2回の事例のように、会社が使ってくれるからこそ、住民の役に立つサービスが生まれます。

使い方に細かい制限を付けると、会社は使いにくくなります。出すと決めたデータは、自由に使ってもらうのが基本です。

現場でよくある誤解

動画の画面:現場でよくある誤解(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:現場でよくある誤解

現場でよくある誤解を、3つ挙げます。

一つ目。名前を消せば、個人情報ではなくなる、という誤解です。件数の少ない集計や、ほかの情報との組み合わせで、人が分かることがあります。

二つ目。見えなくすれば、隠したことになる、という誤解です。非表示の列や、白い文字は、ファイルを開けば読めます。公開する項目だけで、作り直します。

三つ目。商用での利用は、断ったほうが安全だ、という誤解です。自由に使えることが、オープンデータの条件の一つです。

異動してきたら最初に確かめること

動画の画面:異動してきたら最初に確かめること(公開してよいかの判断と、ライセンス)
動画の画面:異動してきたら最初に確かめること

では、異動してきたら、まず何を確かめればいいでしょうか。

一つ目。自分の団体が、どの利用規約で公開しているかです。古い規約のままなら、公共データ利用規約に、切り替えを検討します。

二つ目。公開前の、確認の手順があるかです。誰が、何を確かめてから載せるのかを、見てください。

三つ目。公開しているファイルに、非表示の列や、シートが残っていないかです。いくつか開いて、確かめてみてください。

理解度テスト

3問です。答えを選んで、「答え合わせ」を押してください。

問1オープンデータとして出す前に、気をつけるべきこととして正しいものはどれですか。
問2エクセルの列を非表示にしたり、白い文字にしたりして公開した場合について、正しいものはどれですか。
問3国が示しているオープンデータの利用規約のひな形はどれですか。

結果は、このブラウザに保存されます。成績ページで「ふっかつのじゅもん」を作ると、別の端末でも続きから使えます。

チャプター

オープンデータ編のほかの回

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